天気痛予報
来週にかけて広範囲で警戒〜注意ランク 気圧が日毎に変化
2024/10/18 13:47 ウェザーニュース
来週中頃にかけての天気痛予報は、広範囲で警戒~注意ランクが続く予想です。気圧の変化で頭痛や関節痛などの天気痛・気象病の症状が出やすい方は体調管理を万全に行ってください。
低気圧と高気圧が次々に通過
天気痛・気象病とは、気圧の変化などによって起こる頭痛やめまいなどの身体の不調のことです。この先は、来週中頃にかけて高気圧や低気圧・前線が日本付近を次々に通過するため、気圧が上がったり下がったりと変化が大きくなります。
ウェザーニュースの天気痛予報では、来週23日(水)頃にかけて広範囲で警戒〜注意ランクになるとみており、個人差はあるものの頭痛や関節痛などの天気痛の症状が出る可能性があります。痛みや身体の不調がひどくなる前に早めに対策を行ってください。
» 予想天気図
週末は一気に寒くなる予想
気圧の変化だけでなく、秋は日毎の気温変化、一日の中の気温差が大きくなります。
特に20日(日)は気温が急に下がる予想で、東京の朝の最低気温は15℃を下回り、最高気温も前日から10℃近く下がる予想です。急に寒くなり風邪などを引きやすくなるので、外出時の服装、就寝時の布団選びなどに十分お気をつけください。
» ピンポイント週間天気予報
天気痛は「気圧」がポイント
晴れや雨などの天気の変化だけでなく、気温や湿度のほか気圧なども大きく関係していると言われています。
特に気温・湿度については、「暑い・寒い」、「湿っている・乾燥している」など、日々の体感で変化を感じられますが、気圧の変化についてはなかなか体感で感じることができません。
ウェザーニュースの天気痛予報は、原因となる気象要素の中でも、肌で実感しにくい気圧の変化に着目して天気痛の予測ロジックを組み立てています。
(2)1日2回、ほぼ決まった時間で繰り返す気圧のアップダウン(大気潮汐)
一方で、天気図には明瞭に表現されることがないが天気痛を感じるパターンがあります。これは「大気潮汐」が関係している可能性があると考えられています。
大気潮汐を分かりやすく説明すると、昼間に太陽光で大気が温められることや日没後に冷やされることなどよって発生する周期的な気圧変化の事を指し、図のように1日2回、気圧のアップダウンを繰り返す半日サイクルの変動の気圧変化となります。
この周期はヒトの生体リズムの周期と一致している可能性があり、(1)の天気図レベルの気圧変動と比較すると1/1000レベルの変化となっていますが、天気痛の引き金となります。
この変化は一般的に9時頃と21時頃に高く、3時頃と15時頃に低くなります。低気圧や台風などが存在しない時でも気圧の変動幅は数hPa程度あるようです。
梅雨の足音
このアップダウンの変動の幅が平均的な状態より大きくなった時にも天気痛発症のリスクが高まるということもこれまでの調査から分かっています。
(3)周期性のある小さな気圧変動
最後に、微気圧変動と呼ばれるもので先ほどの大気潮汐よりも小さな変化となり、(1)の天気図レベルの気圧変動と比較すると1/10000レベルのごく微小な変化に相当するものです。
微気圧変動の例としては、低気圧接近時や積乱雲の発生時、山越えの気流の影響で発生します。
微気圧変動に伴う気圧変化量1hPa以下で、継続時間は数分から数十分程度と短いですが、発生すると1日に複数回押し寄せるパターンが多いです。
上記2パターンよりも小さく細かい振動ですが、天気痛に敏感なセンサーをもった方はこのような微小な変化でも影響があると考えられています。